愛知県陶器瓦工業組合では、組合加盟メーカーの瓦生産工場から発生する規格外瓦および、工事現場での廃材を無くすため、
予め工場で瓦をカットするプレカット瓦の端材を受入れ、全量リサイクルに取り組んでいます。 三州瓦業界では、瓦製造メーカーと原料粘土製造メーカーが一致団結し、 昭和60年より瓦工場から出る規格外瓦を、組合のシャモット工場で粉末状に加工し、瓦用の原料粘土に還元するリサイクルを実施しています。
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「三州瓦は焼きもののためCO2の排出量は、多いのではないだろうか?」という認識がありましたが、 業界としてCO2排出量を把握し、排出量の削減に取り組むため、愛知県陶器瓦工業組合で、 三州瓦の製造販売に伴うCO2の排出量を調査した結果、他の屋根材と比較してもCO2排出量が少ないという結果を得ました。 |
●LC(ライフサイクル)CO2の検証1 焼き物である瓦は、製造工程で多くCO2を排出しますが、主原料が天然 の粘土であるため原料調達段階での排出は少なく、また業界内での規格 外品のリサイクルによる原料粘土代替効果もあり、住宅1棟(30坪)あたり 1サイクル(30年)でのCO2排出量は、1431s−CO2 と計算されました。 (平成21年 年間の三州瓦生産における原料調達・製造・流通・廃棄を計算) ●LC(ライフサイクル)CO2の検証2 屋根材としての瓦の耐久性は、長い歴史により証明されており、国の定める CASBEE(建築環境総合性能評価システム)でも瓦の耐用年数は60年とされ ています。しっかりした構造躯体と適切なメンテナンスを行えば瓦屋根は 100年でも十分持つ材料であり、長く使えば使うほど環境負荷低減(CO2削 減)に貢献する屋根材です。 ●LC(ライフサイクル)CO2の検証3 木のCO2吸収量は、環境省が京都議定書を基に算出している数字として 『杉の木換算係数 14kg/本』が決まっています。この係数を使い三州瓦と化 粧スレートとの比較を、分かりやすく計算してみると、 (化粧スレートのLCCO2 1,463−三州瓦のLCCO2 1,431) ÷ 杉の木換算係数 14 =2.28本分/30年 となります。あまり差は無いように思いがちですが、100年サイクルで計算 してみますと246本分/100年のCO2が削減できることになります。 三州瓦は長く使えば使うほど環境負荷の低減に貢献できるECOな屋根 材といえるでしょう。 【注】化粧スレートの数値は、カタログなど公表値を基に計算したものです。 参考値としてご理解ください。 |
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