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大いにあります。というより、当組合が加盟している全陶連と全瓦連が主催者となって行ったガイドライン工法の耐震性を確認するための実験です。このテストによって、ガイドライン工法は、震度7の地震にも耐えられることが実証されました。他にもこのテストについてのお問い合わせが数多く寄せられていますので、この実験についてご報告しましょう。
- 実験日時:2004年10月25日 9:30〜16:00
- 実験場所:(株)間組技術研究所(茨城県つくば研究学園都市)
- 主催者:全国陶器瓦工業組合連合会、一般社団法人全日本瓦工事業連盟
- 目的
「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」による粘土瓦の屋根が、阪神淡路大震災クラスの地震や、予測されている東海大地震クラスの揺れにも、十分な安全性を持つことを確認すること。また、最近増えている寄棟型の屋根でも、安全な屋根が実現できることを確認すること。
- 指 導:岡田恒先生(独立行政法人 建築研究所構造研究グループ長)
実験日が、新潟中越大地震の2日後だったこともあって、マスコミ関係者が数多く押し寄せ(22社)、夕方のテレビニュースをはじめ、新聞各紙でも大々的に報じられました。
実験は、ガイドライン工法による実物大モデル(F形とJ形の2種)を、振動台の上に乗せ、阪神・淡路大震災時の最大の揺れと、東海大地震で予測されるタテ、ヨコ震度7(新潟中越大地震は、震度6強)の負荷をかけて、合計8回、繰り返し行われました。この結果、8回の加震による瓦の脱落、ズレ、口あき(浮き上がり)は、いっさい確認されませんでした。とくにこれまで実験結果のなかったF形の寄棟(屋根の最上部に地震の力が集中することが、これまでの被害記録等からわかっています)にも、ガイドライン工法が有効であることが実証された点は、専門家も高く評価しています。
震度7という巨大地震にも効果のあることが実証されたガイドライン工法ですが、実際の屋根の強さは、小屋組や建物全体の強さによって変わってくることも、十分知っておいてください。また、現在建てられている家の全てがガイドライン工法で建てられているとは限りません。当組合としては、こうした点も踏まえ、ガイドライン工法の普及に努め、安全・安心の瓦屋根を提供していきたいと考えています。
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